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2016年2月4日、立春。

菊美人の蔵にて。
 
ついこの前まで
「おめでとうございます」と、
新年の挨拶をかわしていましたのが、
あっという間の、今日は立春。
 
 
 
 
 
 
 
 

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七十二候では、
「東風凍を解く
(はるかぜこおりをとく)」季節です。
 
「東風」は「こち」とも読みますが
(「こちふかばにほひおこせよ梅の花
あるじなしとて春な忘れそ」は菅原道真)、
この場合、「はるかぜ」と読ませています。
 
 
 
 
 
 
 

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もともと「東」は「はる」という
読み方があります。
 
白秋の長男、隆太郎さんの奥様で、
白秋研究の第一人者でもある方の名前が
「北原東代(はるよ)」さんであることを
思い出しました。
 
 
 
 
 
 
 
 

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はる(春)の風は、
東からの風ということなんでしょうね。
 
春の訪れとともに、蔵には新酒の香り。
楽しい季節になりました。

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2015年12月某日。
菊美人の庭を見ながら。
 
薔薇二曲  作詩 北原白秋
 
1.薔薇ノ木ニ 薔薇ノ花サク。
  ナニゴトノ不思議ナケレド。
 
2.薔薇ノ花。
  ナニゴトノ不思議ナケレド。
  照リ極マレバ木ヨリコボルル。
  光リコボルル。
 
 
 
 
 
 

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「にほんごであそぼ」というNHK Eテレの
子供向けの番組をご存じですか。
 
「造り込み」が見事で、
子供向けとは思えない見応えのある番組です。
毎回、欠かさず見ています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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この番組で、
北原白秋の「薔薇二曲」が歌われています。
 
歌っているのは「てるみ」君。
なかなかの好男子、
ボーイソプラノがすばらしい。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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白秋は、詩文評論の中で、
この歌を、以下のように
自身で評しています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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「この何の不思議もない
当然のことを見過ごして
しまふ人は禍である。
実に驚嘆すべき
一大事実ではないか。
この神秘はどこから来る。
この驚きを驚きとする心からこそ
宗教も哲学も詩歌も自然科学も
生まれてくるのではないか。
この真理。この顕現。」
 
 
 
 
 
 
 
 

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見過ごしてしまう人間は
禍(ふしあわせ)であるって、
言い切るところが白秋の凄いところ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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何気ない毎日に、いくつもの驚きを
見逃しているような気がします。
 
慌ただしく過ぎていく師走ですが、
庭の風景をしばらく眺めることができました。

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2013年
11月2日、夜6時。
柳川市、料亭、御花(おはな)。
 
11月1日から3日まで、
柳川市は白秋祭。
 
11月2日は、
柳川が生んだ詩聖、
北原白秋の命日
今年で72周忌。
 
 
 
 

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3日間、柳川市をあげて、
白秋を偲んで、祭りが催されます。
 
毎夜繰り出される、100艘余りの
どんこ船による水上パレードは、壮観。
 
毎年、恒例の
「白秋ゆかりの酒、
菊美人を飲む会」
 
柳川の池上酒店さまの主催。
白秋祭に、白秋も飲んだゆかりの
菊美人を飲んで白秋を偲ぶ会。
 
 
 
 
 
 
 
 
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58名のお客様においで頂きました。
 
菊美人、純米生酒。
九州男児、本醸造。
菊美人、秋の純米。
菊美人、純米吟醸。
菊美人、しずくどり大吟醸。
 
5種類のお酒を
持ち込みました。
 
 
 
 
 
 
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会の最後は、
白秋祭の花火。
 
秋の澄み切った空気の中に
あがる花火は、実に鮮やか。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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浮舟や 花火落ちゆく 闇のかた(太祇)
 
星一つ 残して落る 花火かな(抱一)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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江戸初期は、
花火は秋の季語でした。
 

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2013年
7月10日、水曜日。
 
今年の梅雨は、
あっという間でした。
 
朝晩しのぎやすい日が続いて、
梅雨特有の鬱陶しさが
あまりありませんでしたね。
 
 
 
 
 
 
 
 

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梅雨明けの
白南風(しらはえ)の風
吹きました。
 
南風と書いて「はえ」と読みます。
(東風は「こち」ですよね。)
梅雨の風を「黒南風(くろはえ)」。
梅雨が明ける風を「白南風(しらはえ)」。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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雲の色から由来しています。
この写真は、7月2日、
梅雨の最中の雲。
真っ黒で、
まさに「黒南風」ですね
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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北原白秋に「白南風」
という歌集があります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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序文を引用してみます。
『白南風は送梅の風なり。
白光にして雲霧昻騰《こうとう》し、
時によりて些《いささ》か
小雨を雑《まじ》ゆ。
鬱すれども而《しか》も既に輝き、
陰湿漸《ようや》くに霽《は》れて、
愈々《いよいよ》に孟夏の青空を望む。
以下略。』
 
 
 
 
 
 
 
 

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歌集「白南風」は、
昭和9年、白秋晩年の作品。
 
夏雲が薫蒸するように、
白秋の詩作も豊熟していました。
 
 
(左写真は、7月11日、
東京ー佐賀ANA便にて、
上空より矢部川上庄地区を眺める。)

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2013年
6月10日、月曜日。午後3時。
 
菊美人の蔵から20分。
柳川市、沖の端「北原白秋生家」。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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公益社団法人
「北原白秋生家記念財団」
評議員会。
 
北原白秋の縁戚ということで、
評議員になっています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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年に数回、
こうやって白秋生家を訪れています。
訪れるたびに新しい発見。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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今回、特別展示として、
ちゃっきり節の白秋自筆レプリカが展示。
 
「きゃある(蛙)が啼くんで雨づらよ」
お馴染みの唄。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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ちゃっきり節は「茶切節」と書きます。
お茶の産地、静岡県の民謡。
静岡鉄道の依頼を受けて北原白秋が作詩。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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静岡鉄道から白秋は依頼を受けて、
静岡の料亭に長く逗留、豪遊。
しかし一向に詩作はできない。
 
ふとんを上げにきた老仲居の
『きゃあるがなくから雨づらよ
(蛙が啼いているから、今日は雨が降るね)』が
インスピレーションを生み、
一気呵成に30番までなる歌を書きあげた、
という伝説の歌です。
 
 
 
 
 
 

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初めて、ちゃっきり節の
白秋自筆の原稿をみました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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歌謡では「啼くんて(で)」と
なっていますが、
最初の原稿では
「啼くから」となっていたのは
楽しい発見でした。

 

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2013年3月某日。
柳川市、沖の端。
北原白秋生家にて。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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公益財団法人 北原白秋生家記念財団、
評議員会。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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年に数回、評議員として
白秋生家を訪ねます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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見慣れた白秋生家ですが、
訪問の度に新しい発見があったりして、
なかなかに楽しい。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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長く修復作業をしていた「穀倉」が、
新装なっていました。
立派な屋根瓦。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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また、白秋本人が朗読する肉声が
聞けるコーナーが新設。
昭和12年の録音とありますから、
白秋52歳の声。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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ちょっとドキドキしました。
 
白秋の肉声は
イメージしていたものより
いささか甲高かった。

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2012年
2月11日、午前8時。
菊美人の蔵にて。
 
自分を褒めてあげたい!
ブログが800号も続きました。
よくぞネタが、続くものです。
 
今日は800号記念ということで、
格調高く(笑)、
私の曽祖母(ひいおばあちゃん)の弟、
「北原白秋」ネタ。
 
 
 
 
 
 

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仲里依紗が歌っている歌が楽しい。
「でんでらりゅうば」という歌。
 
「でんでらりゅうば」
でらりゅうば (出ようとして出ていけるのならば)
でてくるばってん (出て行きますけれど)
でられん (出ようとしても出て行かれないので)
でーてこん  (出て行かないからね)
こられん (行こうとしても行けないから)
こられられん (行くことはできないから)
こー、こ。  (行かないよ、行かないよ)
 
 
 
 
 
 

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これは、長崎のわらべ歌。
長崎出身の仲里依紗が、
とても上手に長崎弁で歌っています。
 
とても面白い歌ですね。
 
「ん」の韻の踏み方が
すばらしい。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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実はこれと同じような歌が
北原白秋にもあります。
「ばんばん」とは乳母の柳河弁。
 
「ばんばん」
。 よかた
ぼたの花た
たのごしゃ(お嬢さん)、
盛りの花た
帰ってよかた、あ
むぞかろばって、帰って寝
お寺もあろだ、ばよかた
たのごしゃ、ぼたの花た
 
 
 
 
 
 
 

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(上訳:お乳母さん、いいさね、
牡丹の花だよ、お前のお嬢さんは、
もう花盛りだよ、
帰ってもいいよ、そのほうがいい、
安心おしよ、可愛いかろうが、
帰っておやすみ、お寺もあるだろ、
お乳母さん、いいさね、
おまえのお嬢さんは、牡丹の花だよ)
 
九州筑後の出身の方は、
上の歌を、どうぞ声に出して
読んでみてください。
 
柳河弁の微妙なニュアンスが
感じ取れると思います。
 
 
 
 
 

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この二つの歌、とてもよく似ています。
 
長崎も柳河の方言も
「ん」の音が大概の場合、語尾に付く。
 
漢土(大陸)の影響と白秋は言います。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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かつて、九州筑後と長崎は、
陸路ではなく、
有明海という海路で
直接つながっていました。
 
柳河のオキノハタの人たちは、
有明海に出て、島原や長崎と交易。
 
五島沖の海産物や、
長崎の舶来物を取引し、
たいそう栄えました。
北原白秋の実家
「古問屋(ふっどいや)」も
豪商でした。
 
 
 
 
 

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菊美人も、
長崎に出先の問屋があったように、
城島、瀨髙の酒も、
江戸期には筑後川、矢部川を下り、
有明海を通って、
長崎が一大消費地。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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白秋が歌う、
トンカジョン(兄)、
チンカジョン(弟)、
ゴンシャン(娘)などの
ハイカラ言葉は、
長崎発祥のオランダ言葉。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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有明海での酒や米、
海産物の交易が、
柳河と長崎の
共通の言葉や文化を
結びつけているのが、
興味深い。

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2012年
1月29日、日曜日。
 
昼の1時。
 
菊美人の蔵の庭にて。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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この時季、蔵の庭には、
赤い実がたくさんなります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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この赤い実を、
ツグミがついばみに
やってきます。
 
冬の朝、蔵の庭は
ツグミも盛んに啼いて
賑やかです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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一番上の写真は、
ジュウリョウ(十両)、
ヤブコウジです。
 
ツグミから食べられて、
実が二つしか残っていなかった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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二番目、三番目の写真は、
ヒャクリョウ(百両)。
 
四番目と、
五番目の写真は、
センリョウ(千両)。
 
とても鮮やかできれいです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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六番目と、
七番目の写真は、
マンリョウ(万両)。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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センリョウは、
実が葉の上に付いて、
マンリョウは、
実は葉の下になります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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八番目と、
九番目の写真は、
モチノキ。
 
これも赤い実が、
鈴なりになっています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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思い出すのは、
北原白秋作詞、
成田為三作曲の
童謡「赤い鳥小鳥」。
 
赤い鳥、小鳥、なぜなぜ赤い。
赤い実をたべた。
白い鳥、小鳥、なぜなぜ白い。
白い実をたべた。
青い鳥、小鳥、なぜなぜ青い。
青い実をたべた。
 
 
 
 
 
 
 
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素直で単純なフレーズが、
歯切れよく、
心に響いてきますね。
 
 

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12月16日、金曜日。
菊美人の蔵にて。
 
新春の年賀状できました。
今年は全部で1200枚。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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師走の大仕事の一つです。
 
さて、今年も年賀状の内容、
北原白秋の「おもひで」から。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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「おもひで」は、
明治44年、
白秋26才のとき、
発刊された抒情小曲集。
 
「はぜの実採りの来る日に
百舌啼き、人もなげきぬ、
酒をつくるは朝あけ、
君へかよふは日のくれ」
 
「酒の黴」の一節。
 
 
 
 
 
 
 

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25連にわたる、この詩は、
北原白秋が、造り酒屋の
長男(トンカジョン)として、
育った思い出を歌っています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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柳川の大火の類焼で、
豪商であった実家、
造り酒屋を失ってしまった
故郷への悲しみと恋慕が
伝わってきます。
 
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10月19日、午後2時。
菊美人の蔵から車で20分。
 
柳川市沖ノ端(おきのはた)、
北原白秋生家。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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先週は、
琴奨菊が来柳して、
川上りパレード。
 
柳川市は、折からの
琴奨菊の大関昇進で、
街中がお祝いムード。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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さて、
白秋生家の中庭に
「からたちの実」が
なりました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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からたちの花が咲いたよ
白い白い花が咲いたよ
 
からたちのとげはいたいよ
青い青い針のとげだよ 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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からたちは畑(はた)の垣根よ
いつもいつもとほる道だよ
 
からたちも秋はみのるよ
まろいまろい金のたまだよ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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からたちのそばで泣いたよ
みんなみんなやさしかったよ 
 
からたちの花が咲いたよ
白い白い花が咲いたよ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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たまたま、
白秋生家に咲く
4月19日のこと。
 
ちょうど半年で実をつけました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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「からたちの花」は、
北原白秋(1885-1942)作詞、
山田耕筰(1886-1965)作曲の童謡。
文部省唱歌。
日本の歌百撰。
 
声に出して読んでみると
韻の踏み方がとてもやさしい。
 
なんだかせつない
気持ちになりますね。
 

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7月5日、火曜日。
午後2時。
 
菊美人の蔵から
車で15分。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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柳川市沖ノ端
(おきのはた)。
 
北原白秋生家。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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今日は、
財団法人
北原白秋生家保存会の
評議員会。
 
白秋の姉が、
菊美人に嫁いでいます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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私にとって、
白秋の姉は、
ひいおばあさん。
 
親族枠で、
評議員に
任命されています。
 
評議員会は、
折にふれ、
白秋生家で開催されます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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父の後を継いで、
評議員になってから、
白秋生家に行くことが、
とても多くなりましたし、
それがとても楽しみです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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白秋生家に行くたびに、
毎回、
新しい発見があるのが
うれしい。
 
評議員会も無事に終了。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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資料が入っている
封筒のさし絵に
目が留まりました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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白秋は、
自分の作った詩の脇に
ささっと、
ちょっとしたさし絵を
描いています。
 
自分の詩集や童話集の
さし絵も
ほとんど白秋自身が
描いていたりします。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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ちょっと、
ユーモラスで
いたずらっぽい、
茶目っ気のある
さし絵です。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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白秋生家の中の
展示物にも、
いくつも白秋が描いた
さし絵や似顔絵が
あります。
 
いくつかご紹介。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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こんな絵を見ていくと、
とてもきさくで、
朗らかな人間だった
北原白秋が、
浮かび上がってきますね。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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機会があれば、
菊美人が所蔵する
白秋のさし絵も
ブログで公開したいと
思っています。
 
ご期待ください。
 

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6月19日、日曜日。
午後2時。
 
菊美人の蔵にて。
 
梅雨前線の停滞に伴って、
九州筑後地方は、
連日の雨。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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週末はこれで2週連続で

雨にたたられています。
 
こうなると、外出もおっくう。
 
なかなか乾燥しない洗濯物とともに
家の中でゴロゴロしてしまう始末。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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心も憂鬱になってしまいますね。
 
ところで、
北原白秋の童謡、
「雨ふり」を,
みなさんご存じですか。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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あめあめ、ふれふれ、母さんが
蛇の目でおむかえ、うれしいな。
ピチピチ チャプチャプ ランランラン。
 
信じられない。
なんともいやな雨の情景が、
なんとも楽しい情景に変わっています。
 
むしろ雨を、
待ちのぞんでいるかのような歌。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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そうでなければ、
ピチピチ チャプチャプ ランランラン
なんていうオノマトペは出てくる
はずもない。
 
子どもが雨の中に弾む姿が
目に浮かびます。
 
北原白秋の天才たる所以といったら
そうなのでしょうが、
書いたその時代、白秋も
とても幸せだったのだと思います。
そうでなきゃ、この童謡は生まれてこない。
 
 
 
 
 
 

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この「雨ふり」、
初出は大正14年の「コドモノクニ」。
長男の隆太郎が3才。
長女の篁子が生まれた年。
白秋はちょうど40才。
 
この時期に白秋は感興が湧いて、
多くの童謡や詩を執筆しています。
 
栄光と没落を繰り返した
北原白秋がようやく晩年の
円熟期に入る時期です。
 
 
 
 
 
 
 

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日々を幸せに生きること
大切なことですね。
 
少しでも楽しい
雨の日になるように、
外出の時は、
500円のビニール傘から
ちょっと値の張るけれども、
新しい傘に
変えてみましょうか(微笑)。
 
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5月22日、日曜日。
お昼1時。

菊美人の蔵から
車で15分。

柳川市民会館、
大ホール。











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今日は、
團伊玖磨記念「筑後川」
IN柳川。

合唱組曲「筑後川」は、
1968年に團伊玖磨が作曲して以来、
長くに亘って歌い継がれた名曲。












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この名曲「筑後川」を、
團伊玖磨の音楽に、
深く影響を残した
北原白秋のふるさと柳川で
歌い上げようとういうのが、
今日のコンサート。













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今年は、
北原白秋の生誕125年。
歌集「思い出」発刊100周年の
記念の年。

柳川ライオンズクラブが
自らの50周年と
併せて発起人となって開催。











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全国から、
800名もの合唱団の
皆さんが集まりました。

私にとっては、
何と言っても
白秋作詞、團伊玖磨作曲の
曲が聴きたかった。

特に、
感慨ひとしお。






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会場も、
聴衆で満席。

















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コンサートの途中には、
司会の川野一宇氏
(元NHKアナウンサー)からの、
「白秋のまちの音楽会」の朗読。

















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團伊玖磨作曲の
童謡メドレー。

子ども達の
コーラスが
ひときわかわいい。

「ぞうさん ぞうさん
 おはながながいのね
 そうよ
 かあさんもながいのよ」







R0013896.JPG
最後は、
圧巻でした。

















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合唱組曲「筑後川」の
大合唱。

















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ステージから落ちる人が、
いるんじゃないかしらと
心配するほどの大人数。
















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350名もの方の大合唱。

組曲「筑後川」と團伊玖磨を
愛する合唱愛好者の方達が
白秋のふるさと柳川で歌う。
とても素晴らしかった。

P1050396A.JPG
4月19日、午後2時。
菊美人の蔵から車で20分。
柳川市沖ノ端(おきのはた)、
北原白秋生家。

今日は、
白秋生家保存会評議員会。












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白秋生家の中庭に
「からたちの花」が
咲いていました。

からたちの花が咲いたよ
白い白い花が咲いたよ
 
からたちのとげはいたいよ
青い青い針のとげだよ 

からたちは畑(はた)の垣根よ
いつもいつもとほる道だよ






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からたちも秋はみのるよ
まろいまろい金のたまだよ

からたちのそばで泣いたよ
みんなみんなやさしかったよ 

からたちの花が咲いたよ
白い白い花が咲いたよ

「からたちの花」は、
北原白秋(1885-1942)作詞、
山田耕筰(1886-1965)作曲の童謡。
文部省唱歌。日本の歌百撰。




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からたちは
春に真っ白な花を咲かせ、
秋には金のたまのような実を
つけます。

写真のように、
からたちには、
するどい棘。














R0013261.JPG
「からたちの花」は、
山田耕筰の貧しかった
幼少時代のノスタルジーを
白秋が歌にしたと
言われています。

与田準一編纂、
岩波書店発行の
「からたちの花がさいたよ」が
菊美人の
蔵書にありました。








R0013260.JPG
残念ながら、
初版版ではなくて
1969年刊の第3刷。

同世代の北原白秋と、
山田耕筰のコンビは
「この道」「ペチカ」
「まちぼうけ」「あわて床屋」
など数々の童謡、
学校校歌を手がけています。










R0013129.jpg
この写真は、おまけ。

先日のブログで高校時代の友人の
出てきた
歌集「橡(つるばみ)」の
初版本が
北原白秋生家に
展示されていました。

R0013118.jpg
4月19日、午後2時。
菊美人の蔵から車で20分。
柳川市沖ノ端(おきのはた)、
北原白秋生家。

今日は、
白秋生家保存会評議員会。














R0013264.jpg
北原白秋生誕125周年、
「思ひ出」発刊100周年を記念して、
5月22日、柳川市民会館にて
團伊玖磨の合唱組曲「筑後川」が
700名の皆さんで歌い上げられます。

柳川ライオンズクラブ
50周年の記念事業でも
あります。












R0013120.jpg
それを機に、
白秋生家では、
「北原白秋と團伊玖磨展」が
5月22日まで開催されています。

北原白秋(1885〜1942)と、
團伊玖磨(1924〜2001)は、
白秋の没年のとき、
團伊玖磨18才ですので、
直接の親交は無かったようですが、
團伊玖磨の師である山田耕筰を通して、
白秋の詩に作曲することを
許可してもらったようです。








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白秋生家には、
團伊玖磨と白秋の
交流の様子の資料、
そして九州筑後の風土が、
團伊玖磨の音楽活動に
深く関わってきたことを
窺い知る資料が
沢山。











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團伊玖磨の
自叙伝的なエピソードが
語られています。



















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團伊玖磨と縁の深い
柳川での
5月22日の
合唱コンサート。

その前にこの展示会、
必見です。
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4月17日、日曜日。
午後5時。

柳川市新外町、
柳川藩主立花家別邸、御花。

西洋館にパンジーが咲いて
春の彩り。














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今日は、
團伊玖磨記念「筑後川」IN柳川
御花・松濤園で歌う「筑後川」。



















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国指定の名勝、
御花のお庭、
松濤園(しょうとうえん)で、
團伊玖磨の「筑後川」の
合唱が開催されます。














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本番は、5月22日。
約700名のみなさんが、
北原白秋のふるさと、柳川で
ゆかりの團伊玖磨の「筑後川」を
歌い上げます。

北原白秋生誕125周年と
「思い出」発刊100周年の
記念行事。










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團伊玖磨氏は、
紹介した白秋の詩歌
「さより」の作曲者。
















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北原白秋(1885〜1942)と、
團伊玖磨(1924〜2001)とは、
直接の親交は、
無かったようですが、
團伊玖磨が白秋の詩に
作曲の許しを願ったとき、
「どうぞ 白秋」の葉書を
もらい、それを励みに
作曲したエピソードは有名。










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今日は、本番の予行演習も
兼ねての、
合唱会だったのでしょうが、
松濤園での合唱は、
素晴らしかった。

春の季節、
松濤園の新緑の中での、
363名の皆さんの
合唱は圧巻でした。

5月22日も
楽しみです。
R0012429.JPG先日の3月1日、
久留米の鳥喜(とりよし)で、
食事。

「さより」のお刺身を
頂きました。
今年の春の初物です。

その「さより」ネタを
ひとつ思い出しました。










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「さより」は、
春のさかなで、
3月から5月が旬。

「さより」は、
竹魚、細魚、針魚などと書かれ、
字の如く、
ほっそりとスマートな銀白色の魚。

気品の高い優雅な魚です。
北原白秋の歌にも登場しています。







R0012464.JPG
皆さん、ご存じですか。
北原白秋作詞、
團伊玖磨作曲の童謡。

私と同じ世代以上の方は
聞いたことがあるはずです。












R0012468.JPG
サヨリは薄い サヨリは細い 
銀の魚サヨリ きらりと光れ。

月夜の川に  だれだれ出てる 
さざ波小波  ちらりとひかれ。

サヨリの家は ま水か塩か
冷たいサヨリ 水の玉はけよ。

サヨリは薄い サヨリは細い
銀の魚サヨリ お姉様に似てる。








R0012469.JPG
最後のフレーズの
「銀の魚サヨリ お姉さまに似てる」と
あるように、この歌は、
白秋の姉「加代」への思慕の歌。

「加代」は私の曾祖母にあたります。
「さより」の歌は、小さい頃から
「お加代おばあさまの歌」と
教えられていました。

曾祖母「加代」は長命で、
私が中学2年のときまで元気でした。
小さい頃は「お加代おばあさま」の
ひざの上でよく遊んでいました。







R0012470.jpg
実際に、「お加代おばあさま」は、
とてもふくよかで、
指も「サヨリ」のように
透明で細くて、きれいでした。

柳川の大火の後、
北原一族は東京に上京し、
造り酒屋に嫁に行った、
「お加代」姉さんだけが、
柳川に残りました。

東京で暮らす白秋にとって、
姉「加代」は、
思慕であり憧憬であり故郷で
あったに違いありません。
P1050406A.jpg
2月22日、火曜日。
午後4時。
 
白秋生家保存会
臨時評議員会の会議終了後。
 
白秋生家と歴史民俗資料館を
散策。
 
北原白秋は造り酒屋の
長男(トンカジョン)でした。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
P1050404A.JPG
造り酒屋当時の、
酒のラベル。
 
北原酒造場の銘柄は、
「潮」と思っていたのですが、
この「鳳凰」もありました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
R0012257.JPG
とても興味を惹くものが
ありました。
 
酒蔵の風景の
ミニチュア。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
R0012258.JPG
とても
愛らしく、忠実に、
上手にできあがっています。
 
往年の北原家も
このように酒造りが
盛んだったのでしょう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
R0012260.jpg
白秋生家の中には、
菊美人酒造での
北原白秋の写真も展示してあります。
 
これは、蔵の前での写真。
白秋、加代(白秋の姉)、
白秋の長女、篁子さんなど
一族が写っています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
R0012261.jpg
これは、
菊美人の座敷での
白秋を中心にしての、
一族写真。
 
「酒屋には酒屋よけむと
嫁に来しお加代姉さも
ただの古嬬(ふるづま)」と
詠んだ姉、加代の嫁ぎ先、
菊美人に来る度に
白秋は大歓待を
受けています。
R0012269.JPG
2月22日、火曜日。
午後4時。

白秋生家保存会
臨時評議員会の会議終了後。

柳川はちょうど水門を閉じて、
「水落とし」の週間。

干上がった掘り割りは、
風情はありませんが、
年に一度の大掃除。






R0012314.jpg
そして、
柳川市は、ひな祭りと
さげもんめぐりのイベントが
始まっています。

柳川の商家をはじめ、至る所で
ひな人形とさげものが
飾られています。













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この時期は、
白秋生家の中にも
お雛様が
飾られているのですね。















R0012263.JPG
このように
サボ(木靴)を履いた
白秋の写真の隣には、
お雛様。















R0012267.JPG
家の中に上がる
お帳場先にも、
さげものとともに、
お雛様。















R0012266.JPG
奥に上がると、
仏間の前にも、
古来ゆかしいひな人形。















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さらに奥のお座敷には、
あふれんばかりの
ひな飾りとさげもん。

圧巻のきれいさ。
一見の価値ありです。

白秋生家の中に
全部で4揃いのひな飾り。

これから一ヶ月、
柳川観光はとても
おすすめです。
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2月22日、火曜日。
午後2時。

柳川市沖ノ端(おきのはた)。
白秋生家の奥にある、
柳川市立歴史民俗資料館。













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今日は、白秋生家保存会の
臨時評議員会。

北原白秋の親族ということで、
今年から父の後を継いで、
評議員となっています。

白秋生家保存会は財団法人。
今回、公益財団法人と
なるための会議。
会計方式や定款の大幅変更
など大変な作業。







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会議終了後は、
資料館を見学。
何度も訪れて、
何度も見ているのですが
白秋に関して、
毎回新しい発見があります。

「いつしかに春の名残と
なりにけり昆布干し場の
たんぽぽの花」








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「寂しさに
秋成がふみ読みさして、
庭に出でたり白菊の花」
















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「毬もちて遊ぶ子どもを
毬もたぬ子ども見ほるる
山桜花」

この3首の色紙いづれも、
当家でも所蔵しています。

白秋は何万も作った
短歌のなかで、
特に気に入ったものを
このようにしたためています。







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白秋は良寛和尚の字を
お手本としています。

とても繊細で
バランスの良い字です。

歌集「雀の卵」の
原本を展示してありました。
白秋が極貧から抜け出した
エポックメイキング的な
本です。
出版社は、弟鉄雄氏が
創業したアルス社。



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12月25日、
夕方5時。

今日までに投函すれば、
元旦に届くらしい。














R0011459.JPG
やっとできました。
年賀状。

今年は
全部で1200枚。















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年の瀬まで慌ただしい毎日。
年間で、一番日本酒が売れる週。

12月31日まで
休みなしで営業。

仕事と忘年会の合間を
縫いながらの完成です。














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今年の
年賀状の言葉は、
北原白秋の「思ひ出」より。

今年は、
「思ひ出」が創刊されて
100周年。












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白秋が26才の時の
詩集。

白秋の実家、造り酒屋の
酒造りの風景を
うたったのが、
「酒の黴(かび)」












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25篇の四行詩で構成。

「目さまし時計の鳴る夜に
かなしくひとり起きつつ
倉をまはれば、つめたし、
月の光にさく花」

冬の寒造りの最中、
目覚まし時計をかけて
真夜中に一人起きて、
発酵する酒樽の様子を見て回る
当番のおそらく若い蔵人の
心のさまでしょうか。


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12月17日、金曜日。
午後3時。

柳川市、
柳川市立歴史民俗資料館。
















PB1050396.JPG
今日は、
財団法人
「北原白秋生家」保存会の
評議員会。

長年、評議員だった父の
あとを継いで私が評議員と
なりました。

白秋の姉、加代が
私の曾祖母と
いうことでの親族枠。







PB1050409.JPG
会議の場所は、
柳川市立
歴史民俗資料館。

白秋生家の
奥にあります。













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柳川の行政、
学識経験者による
北原白秋の功績を
顕彰する組織。
















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白秋の顕彰に
積極的な意見。

柳川の生んだ詩聖を、
後世に伝えていきたい。














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会議終了後、
造り酒屋、
北原家に伝わる酒器を見学。

これは、徳利とちょこ。
北原酒造場の
銘柄「潮(うしほ)」の
銘が猪口には入っています。










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明治時代の
ものでしょう。

これは、
北原酒造場の
角樽(つのだる)と
陶器の通い瓶。

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11月2日、夜7時。
柳川市、料亭、御花(おはな)。

11月1日から3日まで、
柳川市は白秋祭。

11月2日は、
柳川が生んだ詩聖、
北原白秋の命日。

3日間、柳川市をあげて、
白秋を偲んで、祭りが催されます。

毎夜繰り出される、100艘余りの
どんこ船による水上パレードは、壮観。







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川下りのコースには、
雅楽や白秋の歌のコーラス、
花火など様々な催し。

柳川の川下りを
したことがある方でも、
白秋祭の川下りは別の趣き。












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うなぎめしと熱燗を
頂きながらの白秋祭の
夜の川下り、是非、
体験してみて下さい。


















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今日は柳川、御花(おはな)。
立花藩主、立花家の旧別邸。
現在は、柳川市を代表する料亭。



















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毎年、恒例の
「白秋ゆかりの酒、
菊美人を飲む会」。

柳川の池上酒店さまの主催。
白秋祭に、
白秋も飲んだゆかりの
菊美人を飲んで白秋を偲ぶ会。












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今年で15年目。




















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菊美人、純米生酒。
九州男児、本醸造。
菊美人、秋の純米。
菊美人、純米吟醸。
菊美人、しずくどり大吟醸。

5種類のお酒を
持ち込みました。














R0010559.JPG
九州男児、本醸造と
菊美人、秋の純米は、
お燗をつけて
楽しんで頂きました。















R0010579.JPG
毎年、白秋直筆の
書画を一幅、
持参します。

今年は、色紙。
白秋が「夢殿」と
描いたもの。













R0010587.JPG
会の最後は、
花火のおまけつき。

白秋祭の花火が、
飲む会の会場からは、
特等席です。














R0010605.jpg
秋の澄み切った空気の
中にあがる花火は、
鮮やかです。



















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毎年おいで頂くお客様から
「今年もとてもおいしい、
ありがとう」との感謝の言葉。

こちらこそ感謝です。
力の源を頂きました。
いい酒、造ります。
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月刊誌「九州王国」に
菊美人が載りました。

「九州王国」は、
福岡の文化情報誌、
月刊「はかた」の姉妹紙。

九州のヒト、モノ、文化、
経済を発信する雑誌です。












R0010345.jpg
今月号は、
筑後の特集。




















R0010346.JPG
芸の才能にあふれる
人間を多く輩出する筑後地方。

その先達として、
柳川の北原白秋と、
大川の古賀政男を
特集しています。













R0010371.jpg
その中で、
白秋直筆の酒「菊美人」
として、
記事にして頂きました。
















R10350.JPG
白秋に関する、
出自やおいたちが
丁寧に
書かれています。















R10349.jpg
白秋の童謡、
「まちぼうけ」
「あめふり」
「この道」なども
きちんと掲載。

「ぴちぴち
ちゃぷちゃぷ
らんらんらん」の
オノマトペは
本当にすごいと思います。
白秋の天才たる所以。







R0010348.JPG
白秋に縁のある場所の
地図もあります。

菊美人の場所も記載。

是非、
一度読んでみて下さい。
いい記事です。

P1050396.JPG
先日、柳川市、沖の端の
北原白秋生家に
出かけました。
















P1050433.JPGうちで所蔵する
白秋の「思い出」が、
父が注釈の印を付けたり
書き込みしたりして、
余りにも汚れたため、
新しい本を買い求めるのが
今回の目的。

「思ひ出」は、
北原白秋の
日本の文壇での名声を
一躍、高めた詩集。







P1050430.JPG
1885年(明治18年)に、
北原白秋は、柳川の
造り酒屋の長男として誕生。
筑後有数の豪商の
トンカジョン(長男)。

1901年、16才、柳川の元藩校、
伝習館高校の学生のとき、
柳川の大火で酒蔵が類焼。
これより、北原一族の
没落と栄光が始まります。









P1050406.jpg
1904年、19才。
伝習館の頃より、白秋の詩歌は
文壇で絶賛。親に無断で退学。
上京。早稲田大学に入学。
翌年は、「早稲田学報」の
懸賞一等に入選。

北原白秋は、
「キラ星」のごとく
日本の文壇に登場します。

トンカジョン、チンカジョン、
ゴンシャンなど、長崎の舶来言葉や、
柳川弁のオノマトペを駆使する
白秋の詩は、当時の文壇を席捲します。







P1050403.jpg
そして、「思ひ出」。

この「思ひ出」は、
故郷「柳川」と
自分の出生である
「造り酒屋」への
懐旧の情が
高く評価された作品。

なんと、白秋、
弱冠26才のときの作品。











RIMGc0001.JPG

「思い出」の中は、
酒の歌であふれています。

今そこで見たような
酒造りの情景を
白秋は歌い上げます。

遠く離れた東京で、
思慕の情、熱く
白秋は書いたに
ちがいありません。









RIMG0002.JPG
この「酒の精」は、
神秘的な蔵の中を、
魔物に喩えて、
二才年下の弟、鉄雄に
諭しているもの。

情景が浮かんできます。

翌年の1912年、27才の時、
柳川の造り酒屋は再興ならず、
菊美人に嫁に来た姉、
加代だけを残して北原一族は
白秋を頼り、上京します。
2010年01月03日14時27分53秒.jpg
2010年1月1日、
北原東代(はるよ)さんから、
年賀状を頂きました。

トラは、
ちょっと怖いイメージでしたが、
この白秋の歌は、
大変、かわいい感じがしますね。













P1010579.JPG
北原東代さんは、
北原白秋の長男、
隆太郎さんの奥様です。

白秋に関する本を
何冊も出してらっしゃいます。

白秋の姉の嫁ぎ先の
うちとも親交を
深くさせて頂いています。







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白秋全集によると、
この歌は、
童謡集「七つの胡桃」
昭和17年に刊行。

初出は、大正14年、
白秋40才の時の作品です。

隆太郎さんが3才ですから、
この頃の白秋の童謡は
隆太郎さんのために
書いたのかもしれませんね。
やさしさがあふれてます。
2009年12月10日22時02分48秒.jpg
年の瀬ですね。
連日の忘年会が、
今日はお休み。

昨年、
年末ぎりぎりだった
反省をもとに、
会社の年賀状が
できました。

12月10日に
できるなんて、
すばらしい。

この10年ほど、
北原白秋の
酒を詠んだ歌を
使ってます。

造り酒屋の
トンカジョン
(柳川言葉で長男)
として、育った白秋は
酒の歌もすばらしいものが
いっぱいあります。




P1010390.JPG
来年の年賀状の
原典は、
「思い出」。

この本は、
昭和42年、
柳河版の初版本です。










P1010392.JPG
その中の、
「酒の黴(かび)」
という、詩の中からの
抜粋を
来年の年賀状の
フレーズにしました。

ほのかに消えゆくゆめあり、
酒のにほひか、わが日か、
倉の二階にのぼりて、
暮春をひとりかなしむ。
P1000237.JPG
毎年、11月1〜3日は
柳川市で白秋祭が開催されます。

昭和16年11月2日が、北原白秋の命日です。

その白秋を偲んで、
「ゆかりの酒、菊美人を飲む会」を、
池上酒店様と筑後銘酒会の主催で開催しました。


今年で十数年目になります。
毎年、私、専務と樺島工場長で参加しています。



P1000240.JPG
今年は、とても寒かった!!
なので、とても酒がすごい勢いで
なくなる。なくなる。

1.九州男児、本醸造の燗酒
2.菊美人 純米 生貯蔵酒
3.菊美人 秋のひやおろし純米酒のぬる燗
4.菊美人 純米吟醸酒
5.菊美人 しずくどり斗瓶囲い大吟醸

なんと、5種類のバラエティあふれる
飲む会でした。




P1000249.JPG
最後は、
白秋祭の花火を見ての大団円。

今年も大いにもりあがった、
飲む会でした。