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白秋が考えたこと  薔薇二曲(ばらにきょく)

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2015年12月某日。
菊美人の庭を見ながら。
 
薔薇二曲  作詩 北原白秋
 
1.薔薇ノ木ニ 薔薇ノ花サク。
  ナニゴトノ不思議ナケレド。
 
2.薔薇ノ花。
  ナニゴトノ不思議ナケレド。
  照リ極マレバ木ヨリコボルル。
  光リコボルル。
 
 
 
 
 
 

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「にほんごであそぼ」というNHK Eテレの
子供向けの番組をご存じですか。
 
「造り込み」が見事で、
子供向けとは思えない見応えのある番組です。
毎回、欠かさず見ています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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この番組で、
北原白秋の「薔薇二曲」が歌われています。
 
歌っているのは「てるみ」君。
なかなかの好男子、
ボーイソプラノがすばらしい。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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白秋は、詩文評論の中で、
この歌を、以下のように
自身で評しています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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「この何の不思議もない
当然のことを見過ごして
しまふ人は禍である。
実に驚嘆すべき
一大事実ではないか。
この神秘はどこから来る。
この驚きを驚きとする心からこそ
宗教も哲学も詩歌も自然科学も
生まれてくるのではないか。
この真理。この顕現。」
 
 
 
 
 
 
 
 

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見過ごしてしまう人間は
禍(ふしあわせ)であるって、
言い切るところが白秋の凄いところ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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何気ない毎日に、いくつもの驚きを
見逃しているような気がします。
 
慌ただしく過ぎていく師走ですが、
庭の風景をしばらく眺めることができました。

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コメント(4)

いい記事ですね。さすがは白秋らしい斬れ味です。

”世の多くの人が奇怪だとか、不思議と思うことには、むしろ不思議はなく当たり前の現象であって、
面妖とも不思議とも思われていないことにこそ、真の(あるいはもっと深いレベルの)不思議はある”

と哲学者の井上円了も説いていたと思います。

不定期ではあるけれど、このブログがときどき更新されるようになって嬉しく感じている者の1人です。

斎藤孝さんはなかなかの人物だと思います。
たしか椎葉くんも高く評価していたよね!?

彼の講演会を聴きに行ったことがありますが、
ただ聴いていればいいという講演会ではなく、参加型で前後左右の人とハイタッチをしなくてはならない状況があったりと、ユニークでした。

物事に取り組むときは、意図的にテンションを高めようという狙いがあるようです。

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