12月16日、午前9時半。
福岡県酒造組合18名による、
秋田県酒造研修出張三日目、
最終日。
いよいよ秋田県での、
酒造研修も最終日。
最後の酒蔵研修地に
到着しました。
秋田県大仙市神宮寺、
「刈穂(かりほ)」醸造元、
刈穂酒造株式会社。
刈穂酒造は、1913年創業、
約100年の伝統をもつ蔵。
特定名称酒を全量仕込まれていて、
そのうち4割が山廃系、生酛系の
酒母造り。
付加価値のある日本酒造りで
実績を挙げていらっしゃるお蔵。
お忍びで、
蔵においでになる方も多いようで、
安倍晋三元首相や、
蓮舫議員が
来蔵されている写真も。
最初に通されたのは、
立派な土蔵蔵。
土蔵蔵が、
ゲストルームになっています。
九州の風土には、
この土蔵蔵なるもの
ありませんので、
その重々しい威容に
びっくりしてしまいます。
刈穂酒造株式会社、
伊藤辰郎社長よりご挨拶。
中硬水でキレのあるお酒の
「刈穂」醸造元の
「刈穂酒造株式会社」。
軟水でソフトな酒の
「出羽鶴」醸造元の
「出羽鶴酒造株式会社」。
その二社の瓶詰め及び
販売会社としての
「秋田清酒株式会社」。
この三つの会社が、
グループ企業と、
なっているそうです。
これは、土蔵蔵の二階の様子。
製造については、
佐渡高智製造部長(写真左下)から
案内をうけました。
平成元年頃、
東京都北区滝野川、
醸造試験所時代の
同期生です。
とても久しぶり、なつかしかった。
この蔵も土蔵蔵。
「滄溟海(そうめいかい)」とあります。
「あおくひろい海」という意味とのこと。
嘉永3年、ペリー黒船の3年前に建立。
もともとは文庫蔵。
蔵の中は、
きちんと整理がされていて
とても清潔です。
普通の酒母室と区分して、
山廃用の酒母室が
あります。
純米酒の八割が
山廃・生酛系と
お聞きしました。
驚いたのが
槽(ふね)が、
6基もあります。
刈穂酒造の酒、全量を
すべてこの槽6基で
搾るとのこと。
槽搾りということは、
全て蔵人が酒袋を使って
搾るということ。
それだけ、手造りに
こだわっていらっしゃる。
ついに「六舟」という銘柄を
出されたそうです。
槽場には、小説家「水上勉」の書いた
「六舟」の色紙が飾られています。
一番、酒造りのピークの時に、
17人もの大所帯で
おしかけたのにもかかわらず、
本当に歓待して頂きました。
また、懇切丁寧に
教えて頂き感謝に堪えません。
蔵のシンボルの赤松。
刈穂酒造を辞するときは、
降り続いた雪もやみ、
青空が広がりました。
お世話になりました。感謝。
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