前回のブログ
(菊美人の酒造り13)で
お話ししたように、
菊美人の搾りは
普通酒でも
この槽(ふね)を使ってます。
これは、
槽に上に継ぎ足して、
満杯に酒袋を積んだ様子です。
さて、この槽(ふね)から、
お酒が流れ出すところ。
それが、ここ「ひのくち」です。
「ひのくち」は「樋の口」と
書きます。
別名「槽口(ふなくち)」とも
言います。
「樋の口」、槽から搾った酒の
出てくるところです。
「おりびき」や「濾過」をしていない
全くのしぼりたて新酒の状態です。
まさに蔵でしか飲めないということで、
「樋の口」のお酒は珍重されてます。
ご覧のように、本来、清酒の
しぼりたては、稲の穂のような、
黄金色をしています。
「金の酒を造るは、哀しき父の思ひ出、
鋭どき歌をつくるはその児の赤き哀歓」
と北原白秋も詠っています。
造り酒屋のトンカジョン(長男)
だった北原白秋は、
酒の色が金色と知っていたのですね。
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