5月8日、日曜日。
台北北部、
国立故宮博物院。
今回の故宮博物院で
一番見たかったのは、コレ。
嵌緑松石金属絲犠尊。
「緑松石(トルコ石)を
嵌(は)めた、青銅器の
「犠尊(ぎそん)」。
お酒の入れ物、徳利です。
「犠尊」の
「犠」は、いけにえ。
「尊」は酒を入れる入れ物。
亡くなった皇帝とともに
埋葬されたりしたのが、
「犠尊」と思われます。
さて「尊」という字。
もともと、
お酒をいれる容器のこと。
これに木ヘンをつけると、
「樽」になりますよね。
「尊」の象形文字は、
写真のように、
「酉(酒の容器)」を、
手でささげもっている様。
ですから、「尊敬」ということは、
「敬うかたに酒をさしだして
尊敬するということ」。
太古から、尊敬する方には、
お酒を差し出すのが儀礼。
よって、お中元やお歳暮は、
お菓子や洗剤ではなくて、
お酒を贈りましょうね(笑)。
この酒の徳利「犠尊」、
春秋戦国時代のものと言います。
秦の始皇帝以前、2500年前のもの。
日本では弥生時代の前、
日本人、まだ米も作ってませんよ(汗)。
トルコ石をはめた、
青銅器ですから、
本当に中国文明ってすごい。
驚きですよね。
博物館内は全て撮影禁止。
残念ながら、
写真は、この本から。
この本、博物館内の2階の
書店で売ってます。
1200円、お買い得。
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