2013年
7月10日、水曜日。
今年の梅雨は、
あっという間でした。
朝晩しのぎやすい日が続いて、
梅雨特有の鬱陶しさが
あまりありませんでしたね。
梅雨明けの
白南風(しらはえ)の風が
吹きました。
南風と書いて「はえ」と読みます。
(東風は「こち」ですよね。)
梅雨の風を「黒南風(くろはえ)」。
梅雨が明ける風を「白南風(しらはえ)」。
雲の色から由来しています。
この写真は、7月2日、
梅雨の最中の雲。
真っ黒で、
まさに「黒南風」ですね。
北原白秋に「白南風」
という歌集があります。
序文を引用してみます。
『白南風は送梅の風なり。
白光にして雲霧昻騰《こうとう》し、
時によりて些《いささ》か
小雨を雑《まじ》ゆ。
鬱すれども而《しか》も既に輝き、
陰湿漸《ようや》くに霽《は》れて、
愈々《いよいよ》に孟夏の青空を望む。
以下略。』
歌集「白南風」は、
昭和9年、白秋晩年の作品。
夏雲が薫蒸するように、
白秋の詩作も豊熟していました。
(左写真は、7月11日、
東京ー佐賀ANA便にて、
上空より矢部川上庄地区を眺める。)