3月3月17日、木曜日。午前10時。
みやま市瀬高町上庄、
みやま市立
上庄(かみのしょう)小学校。
今日は、卒業式。
卒業式には、歌がつきもの。
上庄小学校の卒業式にも、
校歌をはじめ、
4曲が歌われました。
その中に、
「あおげばとうとし」が
ありました。
仰げば 尊し 我が師の恩
教えの庭にも はや幾年(いくとせ)
思えば いと疾し(とし) この年月
今こそ 分かれめ いざさらば
互いに睦し 日頃の恩
別るる後にも やよ 忘るな
身を立て 名をあげ やよ 励めよ
今こそ 分かれめ いざさらば
朝夕 馴れにし 学びの窓
蛍の灯火(ともしび) 積む白雪
忘るる 間(ま)ぞなき ゆく年月
今こそ 分かれめ いざさらば
とてもいい内容の歌ですが、
言葉が文語調なので
とても難解です。
一番は、生徒から先生へ贈る歌詞、
二番は、先生から生徒へ贈る歌詞、
三番は、一緒に歌う歌詞に
なっています。
「いと疾し(いととし)」とは、
「とても、速い(疾風)」
「あっという間」のこと。
「やよ」は、感動詞。
「やよ忘るな」「やよ励めよ」で、
「わすれないでねっ」「励んでねっ」
という意味。
また、この歌の最大の難関は、
「今こそ分かれめ」。
「今、別れましょう」という
意味での「今、分かれむ」が
「こそ」という強調がついたために
「む」が已然形活用となって「め」
(MU→ME)。
古典での「こそ〜め」の
係り結びの法則ということに
なります。
「ぞ」「なむ」「や」「か」は、
連体形に。
「こそ」は已然形になります。
徒然草の冒頭には、
「あやしうこそ、
ものぐるほしけれ」とあるように
「こそ」で「けれ(已然形)」
ちょっと、話が逸れましたが
身近なところに、
古典の楽しさを
感じることができますね。
「仰げば尊し」。
小学生には難しいかも
しれませんがきちんと
意味も教えてあげたい。