9月1日、夜7時。
みやま市瀬高町下庄、八幡神社。
菊美人の酒蔵から歩いて5分。
今日は下庄、八幡神社の「八朔祭」。
「朔(さく)」とはめずらしい漢字。
「朔」のつく漢字で思いつくのは、
作家の萩原朔太郎くらいです。
「ついたち」のこと。
古典「更級日記」では、
卯月朔日(4月1日)などとあります。
現在の9月1日、旧暦の八月一日、
八月朔日のお祭りですから、
「八朔(はっさく)祭」
と言います。
この「八朔祭」全国各地にあります。
江戸時代からはじまったようで、
秋を告げるお祭り。
実りの秋、五穀豊穣を
祈願するお祭りです。
「こよみ」はそもそも、
全て月の満ち欠けに由来します。
「朔(さく)」も、お月さまのこと。
新月のことです。
月が現れる日ですから、
「ついたち」となります。
ちなみに「ついたち」は
「お月様が立つ日」「つきたち」が
語源です。
「朔(さく)」の反対語は
「晦(かい)」。
月が隠れる日のことです。
ですから月末を晦日(みそか)。
12月31日を「大晦日」。
三十日(みそか)からも由来。
さらにちなみに「ついたち」の
反対語は「つごもり」。
三十日のことを、古典ではよく
「つごもりの日」と言います。
「お月様が隠れる日」
「月が隠る(こもる)」が
「つごもり」の語源。
こうやって考えると、
日本の言葉は四季折々、
自然と共生していてとても楽しい。